木曜日, 3月 16, 2006

ビゼー:てんとうむし

ヴィクトル・ユゴー作詞
赤いてんとうむしと、彼女の魅力的な唇
16歳の少年は、てんとうむしを採り、
口づけを逃してしまう。
空からてんとう虫が一言
「バカだなあ!」
きっと僕は口づけをするべきだったんだ!

てんとうむし
彼女は僕に言った。
何かくすぐったいわ・・
そして僕の目に入ったもの。
彼女の真っ白なうなじと、
その上にうごめく、赤い小さな虫
どうしたらよかったの?
そうだなあ、でも、
良かったのか、悪かったのか・・
16歳の僕。
まだ世間知らず。
するべきことは・・・ そう!
やっぱり彼女の口づけを誘う唇に気付く事
うなじにとまった虫なんかよりも・・
その虫は貝殻のよう形をしていて、
バラ色の背中に黒い斑点の模様があった。
うぐいすたちは、ことの成り行きを
木々の間から見守っている。
そう、見守っていたのに・・
彼女の唇は瑞々しくそこにあった。
彼女の唇はすぐそこにあったのに。
ああ! なんてことだ!
僕はその美しさに身をかがめたと思ったら、・・
ついついそのてんとう虫を捕まえてしまったのさ。
そう、てんとう虫を捕まえて・・
そして口づけは飛んでいってしまった・・
「若者よ!覚えておきなさい。 」
青い空の向こうからてんとう虫は言う。
「生けるものは、神のもの
 でも、愚かさは人間のものだな。」
青い空の向こうからてんとう虫がそう言った。
なんてことだ! どうすべきだったかは・・
そうだ! ああ! 
そうすべきだった・・

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