金曜日, 3月 17, 2006

ドビュッシー: 春が来た

ポール・ブルジェ作詞 
軽やかな春のお小姓が、
元気良く春を告げて駆け回る。
ナイチンゲールと鶫が春の歌を歌い、
それに耳を傾けるように
森の中で眠っていた花たちが芽吹いていく。

春が来た
ほら、春だ。 
軽やかな四月の申し子は、
白い薔薇の刺繍を施した、
緑の衣を羽織る美しいお小姓
機敏で元気良く、腰に手を当てて、
長い亡命生活から舞い戻ってきた
王子のように喝采を受ける。
緑に染まった茂みの枝は、こんもりと茂り、
その道を狂ったように踊りながら通り抜ける。
左の肩にはナイチンゲール
黒鶫は、右の肩に止まったまま
それから森の苔の下で眠っていた花たちも、
微かで優しい影を漂わせた瞳を開き、
小さな足で立ち上がって
2羽の鳥の鳴き声と歌声に耳を傾ける
黒鶫が口笛を吹けば、ナイチンゲールは歌う。
黒鶫は愛されぬものたちをからかっている。
そして恋人達のために、
うんざりとした者にも、楽しむ者にも、
ナイチンゲールは涙を誘う歌を歌い上げる。

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